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Robert Fripp & Brian Eno / The Cotswold Gnomes

The_Cotswold_Gnomes.jpg


DGM Live!からダウンロード販売が開始されたFripp & Enoによる未発表アウトテイク集。

もう半年以上も前の3月16日のDGMのサイトにて「Can You Stomach Unreleased Fripp & Eno?」という記事がアップされて以来、今か今かと顔をテカテカさせて待っていたのですが、DGMのサイトには待てど暮らせど一向にアップロードされず、以前B.Enoの「My Squelchy Life」という新作アルバムがリリース予告から突然の発売中止→「Nerve Net」と名前と収録曲を大幅に変えてリリースという事件があったこともあり、「あぁ、こりゃまたポシャったかな...」と落胆していた所への突然のリリースとなりました。ムハー!

Fripp & Enoのアルバムといえば「No Pussyfooting」や「Evening Star」等といった、所謂アンビエント・ミュージックというイメージで占められていると思います。この初期二作品は後のB.Enoのアンビエント路線、R.FrippのSoundscape路線へと続く二人の礎になったものであり、それ以上にこのアルバムが残したものは現在のトランス/アンビエント等に限らず、ロック/ミュージック・シーンに歪な楔を打ち込んだマイルストーンだと思います。

ところが1994年に発売されたベスト&未発表曲集「Essential Fripp & Eno」に収められていた1980年前後に録音されたと思われる「Healthy Colours I ~ IV」ではアンビエント・ミュージックなどとは遠く離れた、B.Enoが作り出すリズミカルなリズムとアフリカンなビートの上にR.Frippのギターがコラージュされてゆき、それが「Healthy Colours I」から「Healthy Colours IV」へと徐々にその形式が崩れてゆくものになってゆくという、これまでのものとは全く違った楽曲を提示されたので、これ以降の作品がとても楽しみになったものです。

ところがそんな予想は軽く引っ繰り返されたのが2004年に発表された「The Equatorial Stars」でした。二人がたおやかに繰り広げる音の情景は初期二作品とも「Healthy Colours」とも違う回答の明示でありながら、それらを経てしか辿り着けなかったひとつの方向性であり、Fripp & Enoの音場でしかあり得ない音空間でもありました。

そしてここにいたって再び提示されたのが今回の未発表音源集「The Cotswold Gnomes」でした。「コッツウォルド(英国)の妖精たち」...?

B.Enoの奏でる不安を助長させるようなシンセサイザー(?)のリフの少し遠くでR.Frippの神経症的なギターリフが聴こえてくるM-1「Ringing Beat」から始まり、途切れる事なく流れるようにM-2「Gasp」、チリチリと嫌な感じ(笑)のリフが展開されるM-3「Sneering_Loop」へと続いてゆき、未発表曲集という割には一枚のアルバムという体裁となっており完成度は高くなっています。

明快なビートが叩き付けられるM-4「Tripoli 2020」やM-8「The Idea Of Decline」はFripp & EnoというよりはB.Enoのやはり未発表曲集「Curiosities」シリーズに近い味わいがある作品に思えます。

油絵の点描画法のようにちりばめられ奏でられる音の粒達の様がメランコリックで美しく、後の「The Equatorial Stars」にも通ずるようなM-6「Timean Sparkles」やM-10「Hopeful Timean」、とくに「Timean Sparkles」はDGM Live!!のサイトでも

「Timean Sparkles has a chiming melody evoking associations with the title track of their classic 1975 recording Evening Star(「Timean Sparkles」には、彼らの古典的な1975年にレコーディングされた「Evening Star」のタイトルトラックとの連想を呼び起こすメロディーがあります。)」

なんて書かれてますね。

と、M-12まではアルバム中の曲毎の色調・トーンもある程度まとまったものとして構成されてはいたのですが、それが豪快に崩されるのがM-13「Cross Crisis In Lust Storm」、B.Enoの繰り広げる炸裂したブレイクビートの上にR.FrippのSoundscape(年代的にはFrippertronics?)とロングトーンなギターが絡むようで絡んでいなさげな有り様で、それがムズムズする格好良さ。それにかぶさるようにフリーキーなピアノ音も被さってきたりとやりたい放題なこの曲、凄くカッチョイイ!この曲ではStickでTrey Gunnも共演しているとの事。さすがR.FrippとT.Gunnの蜜月時代ですな。

この曲に関してR.Frippは10年以上前のロッキン・オン誌だかなんだかのインタビュー、King Crimson再編のころかSylvian & Fripp時のインタビューだかも忘れてしまいトンでもなくうろ覚えではあるんですが、その時に「“Cross Crisis In Lust Storm”という、気絶するほど美しい曲をB.Enoと共作したんだ」なんて事を言っていた覚えがあります。そのインタビューから早10年以上、よもや聴ける日が来るとは思いませんでした。

DGM Live!!では新譜がアップロードされると、その中の一曲を「Hot Tickle」として無料ダウンロード出来る事になっているのですが、今回のこのアルバムではこの「Cross Crisis In Lust Storm」がピックアップされています。アルバムの中ではこの曲が一番キャッチー(?)とは言え、この手の曲を期待して他の曲を聴くとガクッと来る人が...DGM Live!!で曲を買おうって人でそんなヤツがいるとは思えんわな(苦笑)。他の曲もちょっとだけならプレビューとして聴く事が出来るしね。

3月の予告から半年以上待たされた訳ですが、待っただけの甲斐はありました。只今大絶賛リピート中、とは言え聴いているのがPowerBookの貧相なスピーカーなので早く自宅に帰ってちゃんとしたスピーカーで大音量で聴きたいものです。

今年購入して良かったアルバムのトップ3にはもう間違いなく入選。でも、R.FrippとB.Enoということで私的“ゲタ”が高く履かされている事は間違いないんですがね(苦笑)。
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テーマ : 洋楽CDレビュー - ジャンル : 音楽

tag : Crimson Fripp

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