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King Crimson / The ConstruKction Of Light

The ConstruKction of Light
The ConstruKction of Light
posted with amazlet at 08.12.02
King Crimson
WHD (2008-01-15)
売り上げランキング: 117970

『クリムゾン・フラクタル分裂」、メンバーの脱退を経て4人体制・ダブル・デュオとなって出発した第6期クリムゾンの傑作アルバム。

King Crimson line-up 6
第6期クリムゾン

The ConstruKction Of Light : ザ・コンストラクション・オブ・ライト
12th album ; 2000

Album
1 : ProzaKc Blues : プロザック・ブルーズ
2-3 : The ConstruKction of Light : ザ・コンストラクション・オブ・ライト
4 : Into the Flying Pan : イントゥ・ザ・フライング・パン
5 : FraKctured : フラクチャード
6 : The World's My Oyster Soup Kitchen Floor Wax Museum : ザ・ワールド・マイ・オイスター・スープ・キッチン・フロア・ワックス・ミュージアム
7-9 : Larks' Tongues in Aspic-Part IV : 太陽と戦慄 パートIV
10 : Coda:I Have a Dream : コーダ:アイ・ハブ・ア・ドリーム
ProjeKct X
11 : Heaven And Earth : ヘブン・アンド・アース

Personal :
Adrian Belew : Guitar and Vocals
Robert Fripp : Guitar
Trey Gunn : Bass touch Guitar,Baritone Guitar
Pat Mastelotto : Drumming

ダブル・トリオにてスタジオ・アルバムとしては『THRAK』1枚のみを発表、その後活動をストップしてしまったクリムゾンですが、そのスタジオ・アルバムでさえ、ダブル・トリオという力の有り余った編成に振り回され、その力を100%生かしきれたとは言えない出来でした。

またメンバーそれぞれのソロ活動もあるため、6人でのクリムゾンの編成で続けていくことにはスケジュール的にも予算的にも無理があったようです。そういった幾つかの理由と次期クリムゾンの「調査・開発」するといった名目により、R.Frippを軸とする3?4人がバンドを組みツアーを行うという「クリムゾン・フラクタル分裂」たる「ProjeKct」は展開されました。

ただし、そのProjeKctシリーズの過程の中でB.Brufordはエレクトリック・ドラムを勧められるものの、それを拒否、自身のバンド「アース・ワークス」のツアーをスケジュールに入れてしまい、またT.Levinはシールとのツアーが予定されていたためスケジュールの調整がつかずにそれぞれが不参加ということになったようです。

ダブル・トリオにこだわれば、いつまで待ってもクリムゾン再始動が出来ないということで、R.Frippはメンバー間のスケジュール調整に見切りをつけ、残ったメンバー4人で次期クリムゾンを始動・アルバム制作に入ったようです。

現クリムゾンでの4人のメンバー構成をR.Frippは「ダブル・デュオ」と称しているようですが、それはいつもの「決まり文句好き」(「The Drive to 1981」とか「MOR3部作」とか、その他色々(苦笑))な面が出ただけであって、その文言には正当性はないと思います。

普通の「カルテット・バンド」だし(笑)。それは横に置いといたとしても、メンバー2人のリストラ(?)を強行し、4人のタイトな編成になったおかげで「ダブル・トリオの意味性」といった重しもとれ、よりストレートでハード、パワフルなクリムゾンの音が構成されています。

まず、強烈にエフェクトされたヴォーカルに「これがクリムゾン?!」と正直言って驚いた「ProzaKc Blues」。ヘヴィーなT.GunnのBass Touch Gがうごめき回り、メチャツボな感じのギターもこちらの思うブルーズ進行では進んでくれず、クリムゾン流にブルーズを演奏するとこうなるよっていう意味なのか、もう何だかむず痒くなるような曲。私はこの曲から「理性的なグランジ・ハード・コア」を連想しました。

ところでこの曲、R.Frippの日記ではゲスト・ヴォーカルとしてHooter J Johnsonが録音に参加している旨が記載してあるのですが、ジャケット中には名前の記載はないし、どうなんだろ?ゲスト・ヴォーカルがいたとしたらアルバム「リザード」以来久々なことなんだけども?(注記:このHooter J Johnson、やはりA.Belewが強烈なボーカル・エフェクトかけた変名ヴォーカル)

2曲目の「The ConstruKction of Light」では80年代に培った2本のギターによるアルペジオが背中をムズムズさせられる、「ディシプリン」やギター・クラフトのアルバム直系のサウンド。

この曲は前半(M2)のインストュルメンタル部分と後半(M3)のヴォーカル部分との2部構成となっています。これを別々な2曲としても面白いし、2部構成にせずにもっとタイトなヴォーカル曲としても面白い曲が出来たのでしょうが、それをわざわざ2部構成の計8:39の曲に仕上げるところがニクいところです。この構成、大好き。

「Into the Flying Pan」はProjeKct 3もしくは4での成果を踏まえつつも、A.Belew色の濃い、ある意味ポップ(このアルバムの中ではね(笑))な1曲。70年代のようなクリムゾン特有のギターのロング・トーンも顔をのぞかせます。ただ、「The ConstruKction of Light」と「FraKctured」に挟まれて、それらのブリッジと言おうか、繋ぎの軽めな曲に聞こえてしまうこのアルバム、かなり変ではあると思います(苦笑)。

「FraKcture」の流れを汲む曲だけあって緩急入り交じったギター・フレーズが心地よくも気味が悪い「FraKctured」。中間のパートにおけるの劇的な展開部はけっこうスゴいです。

ただし、70年代のカッチリと構成された「FraKcture」や「Starless」などで見られたような『起・承・転・結』のようにキレイに盛り上げてゆくという作曲パターンではなく、「THRAK」にも見受けられるような、テーマ的な前半部から中間の展開部、そして後半にてまたテーマに戻り、そのまま終わってゆくという構成には、現在のクリムゾン流インストの解釈と見るべきか、それとも『起・承・転・結』という作曲はもうしない or 出来ないのか?と見るべきかは正直悩みます。

クリムゾンではありませんがR.Frippが名前を連ねるシルヴィアン&フリップのアルバム『The First Day』にてダダ漏れのようにフェードアウトしてゆく曲が多かったため、そんな感慨を持ったりしちゃいました。

まぁ、そんなことは横へほっぽり投げるくらいにこの曲、大好きではあるんですが、こんな複雑怪奇な曲をホントにライブで演奏できるのかなぁ?ま、演奏しなかったら客は怒るだろうけれども(笑)。

前作『THRAK』中の「Sex Sleep Eat Drink Dream」をダブル・デュオ流に派手に展開したような「The World's My Oyster Soup Kitchen Floor Wax Museum」。中間に激しいインプロヴィゼイション部分があるため、未だに演奏され続ける「Indiscipline」のようにライブにて魅力を発する曲ではないかと思います。随所にピアノの音とを模したギター・シンセの音が出てきており、ちょっとニヤけてみたり。

で、このアルバムのクライマックス、「Larks' Tongues in Aspic-Part IV」。とにかく迷曲(苦笑)「? Part III」の存在がすべて帳消しになるほどの力強さと圧倒的な曲の流れ。ウダウダとしたことは書いていられないくらいに、もう手放しで大絶賛。

そして「Coda:I Have a Dream」へのブリッジ部分の流れは絶妙で、この部分を聴くたびに背中がゾクゾクきます。スマン、上(↑)で「?作曲はもうしないor出来ないのか?」なんて書きましたが、80%以上それは撤回。ホント素晴らしくハードでパワフルで美しい曲構成。

続く「Coda:I Have a Dream」、この歌詞はクリムゾン史上でも「Starless」や「Epitaph」に並ぶくらいの重みと説得力を持ったものではと思います。私的には邦楽でも洋楽でも「詩」といったものには殆ど興味を示さず、もっと言えば、何を歌っていようがどうでもイイほうなんですが、そんな私でさえこの詩には惹かれるものがありました。

アメリカを中心とした歴史の悪夢のような単語を羅列しただけの歌詞ですが、それが故に歌詞の重みを否応なく感じさせるものとなっています。R.Frippの日記には、この曲をアルバムに残すか外すかといった事が問題になったと書かれていますが、この曲が無ければ私的な価値は、半減とは言わないまでも、非常に落ちたことは間違いありません。

そしてアルバムのラストには、ボーナス・トラックとして現クリムゾンと同じメンツで構成される「ProjeKct X」名義の曲「Heaven And Earth」が収められています。「ProjeKct X」名義ではありますが、たおやかなサウンド・スケープの上に他の3人が軽快な演奏で進行してゆくといった構成のこの曲、過去のクリムゾン/ProjeKctをもっとも連想させ、アルバム中では一番聴きやすい(私にはね(苦笑))ものになっています。この曲の出来からもこの秋に発売予定されているProjeKct Xのアルバム、期待出来そうです。

このアルバムには前作の「One Time」や「Walking On Air」などにあったような叙情性は見事なまでに排除されており、またビートルズ好きなA.Belewがみせていた”どポップ”さ加減も影を潜めています。このアルバムの路線からいえば、多面体であるクリムゾンのそういった面を出さなかったのは大正解だと思います。このバンド&メンバーでハード&パワフルにやりたいことを妥協無しでやり切ったアルバムであり、「ダブル・トリオ」といった巨体に振り回されていた感のある『THRAK』とはレベルが違う完成度を誇るアルバムに仕上がっていると思います。

しかし、「宮殿」やら「戦慄」を至上のものと崇め奉っている旧来のファンの人にとっては、叙情性もなく、B.Brufordもいず(笑)、パワーだけで押し切っているようなこのアルバム、評判悪いこと間違いないのでは?

それでイイんだと思いますし、このアルバムは今までのクリムゾンを聴いたことの無いような洋楽ファンこそが聴くべきアルバムだと思います。こんな事言うのも80' & 90'クリムゾンの大ファンである盲目的な私だからかもしれませんがね(苦笑)。

僕的には「総合得点95点」って感じ、あとの5点は次回作に期待するということでとっておきます(笑)。しかし、今度こそは同じメンツでセカンド・アルバム出して欲しいなぁ、もっと言えば今回のアルバムに参加しなかった2人が参加してくれれば言うこと無し(苦笑)。

あと、このアルバム、スタジオにて重ね撮りが結構されているような記述が日記からも読み取れたのですが、ライブは4人で大丈夫なのかなぁ?できればT.Levinを含めた5人編成だと凄いライブになりそうだし、何より嬉しいんだけれども。そこにB.Brufordがいれば文句無しなんですが、その線は何だか無さそうだしね(笑)。



2007/01/07 追記
私、このアルバムは『Discipline』以降のクリムゾンでは最高傑作だと思っています。...でも「?以降」って言ってもフル・アルバムは『Beat』?『The Power To Believe』まで4枚しかないんだったな(笑)。

そんな風に思っている大好きなアルバムなのですが、R.Fripp御大の認識とはどうも違うようで、『The Power To Believe』以降に出されたベスト・アルバムにはこのアルバムからの楽曲は一つも入っておりませんでした(注:スタジオ・ヴァージョンではなくライブ音源という形では収録されてはいましたが)。どういうこったい?

R.Fripp、A.Belew、T.GunnそしてP.Mastelottoの4人でのKing Crimson・ダブル・デュオとしての完成形を『The Power To Believe』であるとR.Fripp御大は思っているのかもしれませんが、逆に『The Power To Believe』をそれほど評価していない私は余計にこの『The ConstruKction Of Light』の扱われようが悲しくなってきます。

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テーマ : 洋楽CDレビュー - ジャンル : 音楽

comment

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その通りですよね。
スラック(ミニアルバムの方で盛り上がりすぎた感あり)は少々期待はずれだったので、新作スタジオ盤に対しては不安がありました。しかもビルがいないし。
The ConstruKction Of Lightは、そんな不安を吹き飛ばしてくれるほどよかった。TCOL独特のクリアな音処理が好きです。でも、たしかその後早い時期にリマスターされているんですよね(紙ジャケ?)。そちらは聴いていないのですがどうなんでしょう?
それにしても、このアルバムがリリースされた時期に、既に的確なレビューをされているkazz12000さんに脱帽です(^^)

>>かくさんさん

TCOLは良かったですよね。購入当時も今も4人になって大正解!だと思っております。そりゃ、古参の二人がいないのは寂しいですが、T.Levinは帰ってくる事決定済みですしね、B.Brufordは自分の道を行った方が両者の為かと(遠い目)。

基本的に余程のリマスター or ボーナス・トラックが無ければ再発や紙ジャケなどは買わないようにしていますので、『TCOL』のリマスター盤は未購入です。だって買っていたらいくら金があっても足りません!!(笑)。

しっかし、本当に今年2007年にKing Crimsonは復活するんかいな?慣例通り何年か延びそうな予感が当たりそうな気がしてなりません。
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