スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

Bryan Ferry / Bete Noire

ベイト・ノアール(紙ジャケット仕様)
ブライアン・フェリー
EMIミュージック・ジャパン (2007-09-26)
売り上げランキング: 189718

Bryan Ferry(以下フェリーさん)の7枚目のソロ・アルバム。
(正しくは『B - e←上に^が付くe - te Noire 』となるのですが、文字化けする為、『Bete Noire』表記にしてあります)

世界的にもヒットした1985年発表の前作である6th『Boys And Girls』を受け、それ以上の期待を受けながら、そしてフェリーさん自身もそのプレッシャーを一身に受けながら製作したであろうアルバム、そのせいもあってか、このアルバムの中に収められた楽曲たちはむせ返るほどに緻密に濃密に構築されたものでした。

ジャングルの中で響き渡る熱病に浮かされたようなパーカッションを思い浮かばせる導入部から始まるM-1「limbo」、タイプライターの打音から始まり、リズミカルなギターとマルチトラックを活かしまくった音の広がりが印象的なM-2「kiss And Tell」など、アルバムの導入部から、この人を形容するのによく言われるダンディさからは一歩踏み外してしまったかのような、もう暑苦しいほどの音圧と濃密な構築さ加減。この導入部二曲だけでご飯お代わり出来るくらいの濃さ。

Roxy Musicの頃から培ってきた方法論にさらに80年代の味付けを過剰に振りまいたM-4「Day And Night」、あぁ、カッチョ良ぇ...。

ドローンとも取れるような低く澱むように流れゆくバックの上でフェリーさんの囁くようなヴォーカル・ワークと時たまつま弾かれるギターの音色が美しいM-5「Zamba」。アルバムの中でも中間部で濃い霧の中を抜け出したかのようなひと時を感じられる一曲です。

そこから一転して、エキゾチックな風味に濃く彩られたディスコティックで変な具合にアッパーになってしまったかのようなM-6「The Right Staff」。この楽曲には元The SmithのギタリストJohnny Marrがギタリスト兼共作者として名を連ねております。と言うよりも元はThe Smithの「Money Changes Everything」というインストゥルメンタル曲にフェリーさんが歌詞を付けたものとの事。HMVのサイトのここで視聴しましたが、ほ、本当だ??!!、へぇぇ、知らなかった。アルバムからの1stシングルにもなったようです。

まさに“ラス2!”といった楽曲のM-8「The Name Of The Game」、退廃的な気怠さの漂うフェリーさんらしい楽曲。これも素敵。そしてアルバムの締めに流れるヴィオラの調べが美しいM-9「Bete Noire」、アルバムのラストを飾るなかなかの佳曲。

前作『Boys And Girls』がまさにフェリーさんの目指す音楽の果実が完熟した瞬間をもぎ取ったものを詰め込んだアルバムだとすれば、このアルバムは枝に付いたまま完熟を通り越し腐る一歩手前までに熟しすぎたものが詰め込まれているように感じております。より濃密に、より濃厚に、より構築され、より隙間を埋め、より、より...。

フェリーさん自身は後年のインタビューなどでこのアルバムに対しては「テクノロジーに頼りすぎた」と述懐しているのですが、このアルバムのネットリとまで感じられる空気感や緻密を通り越した濃厚な作り込みには欠かせられないものだったのでしょう。

そして次作となるはずであり今現在まで完成されていない『Horoscope』の製作へと突入するのですが、『Boys And Girls』そして『B?te Noire』の完成度の高さとそれを上回らなければならないといったプレッシャーなどから6年以上も製作は難航し、その泥沼的状況から心機一転する為に製作されたカヴァー・アルバム『Taxi』、そして頓挫した『Horoscope』からの楽曲も含まれた久々のオリジナル・アルバム『Mamouna』へと繋がっていきます。

フェリーさん本人をしてそこまで追いつめてしまったのであろう高い完成度を誇る今作、「『Boys And Girls』に比べ、散漫である」やら「『Boys And Girls』の延長線上であり、面白みに欠ける」などといったレビューを雑誌などで見かけましたが、私にとってこのアルバムは上にも書いたように腐る寸前のネットリとした果実の如き止められない旨さを持つアルバムです。肉も腐る数歩手前が熟成が進んで最高に旨いって言うしね。

フェリーさんの作品の中でもひときわそのなめし皮に油を塗りたくったかのようなヌメリ感が強いこのアルバム、ぜひ聴いて頂きたい一枚であります。大好き。

スポンサーサイト

テーマ : 洋楽CDレビュー - ジャンル : 音楽

comment

管理者にだけメッセージを送る

The Right Staff

最近「ムーディ勝山」(だっけ)を見て、ブライアン・フェリーを思い出してました。
あの白いスーツがイカン(笑)。

ブライアン・フェリーはたくさん聴いてたわけじゃないですけど、The Right Staffはその中では比較的よく聴いてました。
なつかしーなあ、mp3あったはずだからまた聴いてみよっと。

>>Tomokoさん

あぁ、ムーディ勝山からフェリーさんを思い出しちゃイヤン!って感じです(←(苦笑))。でもライブでの上着は脱ぎシャツをはだけ、ヘロヘロタコのように踊るフェリーさんだけあって、決して格好の良い人では無いのですが、でも~~。

もしまだお持ちでしたらゼヒゼヒ聴いてみて下さい。あの時代を懐かしむ、もしくは聴いていた頃を懐かしむってタイムトリップが出来るかもですよ。
カレンダー
02 | 2017/03 | 03
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31 -
LastFM-Quilt

LastFM

カテゴリ
ブログ内検索
最近の記事
最近のコメント
最近のトラックバック
月別アーカイブ
クリックするとドロップダウンします。

月別アーカイブ

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

Blog Pet

プロフィール

kazz12000

Author:kazz12000
FC2ブログへようこそ!

FC2カウンター
RSSフィード
リンク
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。