スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

Bryan Ferry / Olympia

Olympia
Olympia
posted with amazlet at 16.01.25
Bryan Ferry
Astralwerks (2010-10-25)
売り上げランキング: 33,355


Bob Dylanの楽曲のカヴァーのみを収めた前作『Dylanesque』から3年ぶりのオリジナル・アルバム、2010年発表。

Roxy Musicではアルバムごとにそのコンセプトに沿った形のアルバム・アートワークに対して、Bryan Ferry(以下「フェリーさん」)のアルバムと言いますと数枚を除いて自身のポートレートを使用したものが殆どだったわけですが、今回のアルバムはモデルのKate Mossを起用しております。フェリーさんの顔を用いたアルバムが悪いという意味では決して無いのですが、K.Mossの美しいジャケットを見ただけで「あぁ、絶対にこのアルバムが悪い訳がない!」と確信しましたともさ、えぇ。発売当日に購入しそれ以来聴き続けている、フェリーさんのここ最近のアルザムの中では突出した傑作であります。

ベーシックとなるバンドにはギターにOliver Thompson、Nile RodgersやOliver Thompsonらが、ベースにはMarcus Miller、ドラムにはRoxyの頃から親交のあるAndy Newmarkとフェリーさんの息子であるTara Ferryが参加しております。息子さんってばドラマーだったのね。ゲスト・ミュージシャンとしては元Roxy MusicのPhil Manzanera、Andy Mackay、Brian Eno、他にもDavid Gilmour、Scissor Sisters、Flea (ex. red Hot Chili Peppers) 等々多方面に脈絡も無いかのように豪華なゲストの面々が参加しております。

シングル・カットもされたM-1「You Can Dance」、Roxy Music『Avalon』のM-9「True to Life」のイントロが流れ出し「??」と思っているところからの熱帯的な熱さを持つバック陣の演奏へと切り替わり、若い頃からは幾ばくか脂が抜けたにも関わらず相も変わらないダンディな親父臭漂うステキなフェリーさんのヴォーカルが絡みまくります。このアルバムが発表された時点で齢65歳だったのですが、こんなヌメリとしたダンサンブルなチューンをアルバム冒頭にぶち込んでくる姿勢がファンとしてはたまらない魅力を持ちます。

冒頭からかすかに聞こえてくるのはミス・ロシアのロシア語だそなうなM-2「Alphaville」、バックの浮遊感のある電子音がアタックの強めなドラムやバック陣に良い雰囲気を与えています。M-3「Heartache By numbers」のサビの部分のコーラス(ボーイソプラノのうら若き少年、ウェストミンスター寺院の歌手だそう)やKleaのベース・ソロもカッチョ良いです。ライナーやクレジットからも見て取れるし過去のアルバムもそうだったのですが、かなりのミュージシャン、音源、コーラスを多層的に積み上げるかのように使っておりますが、このアルバムでは見事にまとめられていて厚みが増しているのですが暑苦し過ぎずスタイリッシュなものとなっていると思います。

Groove ArmadaとのコラボレーションとなるM-5「Shameless」、ビートの効いたオープニングから流麗なピアノが重なり擦れぎみなフェリーさんのヴォーカルが重なり、現代的なダンスミュージックがフェリーさんの独自の世界観に塗りつぶされていくかのよう、異色の楽曲のようでアルバムの中ではしっくりと収まっています。

M-7「No Face, No Name, No Number」はTrafficからのカヴァーでありながらオリジナルとはかなり違った位相を見せる曲、Chiris Spenddingのギターに枯れた蔦が絡まるかのような味わいを見せるヴォーカル、女性コーラスの遠くまで続くかのようなエコーが魅力的。ロキシー的な世界観が現代的にブラッシュアップされたかのようなTim BuckleyのカヴァーM-6「Song to The Siren」、M-9「Reason or Rhyme」はかつての艶が奥を潜め枯れた味わいのあるヴォーカルがスルメの様な味わい。

ラストM-10「Tender Is The Night」、寄り添うかのように流れるピアノと朴訥と語りかけるかのようなボーカル、川底に響き渡る残響音のような電子的な環境音がアルバムの幕をたおやかに引いてゆきます。大好きな曲。

私が購入したのはDeluxe Editionでして、extra tracksとしてJohn LennonのカヴァーM-11「Whatever Gets You Thru The Night」、Elvis PresleyのカヴァーM-12「One Night」が収録されておりました。両方とも原曲を知らなかったのでYouTubeで確認してみたのですが、いつも通りフェリーさんの世界観にググイッと引き摺り込んでしまっていてオリジナルのファンの方には聴いてほしくないかも(笑)。

それとDeluxe Editionのみだと思うのですが、アルバム・ジャケットも飾ったKate Mossをフューチャーした美麗なブックレット、これがまたRoxy後期〜ソロにいたるフェリーさんの美的世界観を存分に展開させたもの、ファンの方ならば是非。

御歳65歳という事もありヴォーカルの艶めきもいくぶん枯れてそれがまた別のなめし皮の光沢のような味わいになっている感もありますが、フェリーさんの女性やはたまた人では無い対象物だったり、それらに対する情愛やそれを思う自身への自己愛なんていう、ヴォーカルも含めドロッとした世界観はロキシー初期からソロのこれまで一貫したものであり、言っちゃえば芸風なんだろうと思います、ここまで来たら伝統芸的な。その芸風に魅せられこれまでもこれからもファンである私としては、ダンディなんて言葉からは程遠いクネクネとした奇妙なダンスに乗せて、ドロリとした世界観をいつまでも歌い続けてほしいと思っております。次作『Avonmore』も今作の過剰な世界観は若干抑え気味になっているかに見えますが、いつものゴージャスな「芸風」は息づいている良い感じの佳作でした。現在御歳70歳を迎えられているフェリーさん、老境といっても良い年齢かとは思いますが、いつまでもゴージャスで粘っこくて少し寂しげな世界観・芸風で今後もアルバムを作り続けてほしいものです。

とにかく今作はアルバムからアートワーク全てひっくるめて、傑作。



関連URL
オフィシャル・サイト Bryan ferry
息子さんのサイト Tara Ferry

(以下ブログ内リンク)
Bryan Ferry / Dylanesque
Bryan Ferry / Mamouna
Bryan Ferry / Mamouna E.P.
Bryan Ferry / Bete Noire

スポンサーサイト

テーマ : 洋楽CDレビュー - ジャンル : 音楽

comment

管理者にだけメッセージを送る

カレンダー
04 | 2017/05 | 06
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31 - - -
LastFM-Quilt

LastFM

カテゴリ
ブログ内検索
最近の記事
最近のコメント
最近のトラックバック
月別アーカイブ
クリックするとドロップダウンします。

月別アーカイブ

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

Blog Pet

プロフィール

kazz12000

Author:kazz12000
FC2ブログへようこそ!

FC2カウンター
RSSフィード
リンク
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。